生涯学習講演会

生涯学習講演会レポート

2021年

多元的共生社会における
生涯学習を考えるシリーズ第27回

なぜ私たちは『じゃ、どうすればいいの?』と思ってしまうのか。

講演者:
佐伯 胖(東京大学名誉教授)
開催日:
2021年11月20日(土)
会場:
オンライン(Zoom)

「どうなんだろう」という問いを大切にする

「人の話を聴いた後に、『では、どうすれば?』とHOW-TOを知りたがるのはなぜ?」。佐伯さんはのっけから視聴者にこう問いかける。「原因は明治以降の西洋文明の輸入にある。その後の教育もそれを助長してきた」。なるほど。では、どうすればそうした思考から抜け出せるのだろうか…。それこそまさにHOW-TO思考だが、佐伯さんは、「どうなんだろう」と問いを持って対象にかかわることを勧めてくれた。「どうすれば?」と正解を求めなくてもいいし、「こうだ」と決着をつけなくてもいい。肯定と否定、遊びと仕事、それらは両立すると言う。約130名の方にご参加いただいた今回、講演後はグループディスカッションと質疑応答も実施した。

多元的共生社会における
生涯学習を考えるシリーズ第26回

SDGsで学ぼう! 世界を楽しく救うアイデアのつくりかた

講演者:
本田 亮(環境マンガ家・国連WFP協会理事)
開催日:
2021年7月21日(水)
会場:
オンライン(Zoom)

ユーモアは心に届ける力になる

世界を旅して自然破壊に強い危機感を抱いた本田さん。「この地球の叫びを伝えたい!」と、2015年に国連が採択したSDGs(持続可能な開発目標)の169あるターゲットのうち35を選び、それぞれを一枚のイラストにし、本を出した。今回はこの本からイラストを紙芝居のように次々と紹介しつつ、Zoomの挙手機能を使った3択クイズも実施。大胆に発想を転換したイラストは、何が問題なのか一目で分かる。しかもおもしろい。では、こんなふうに分かりやすく伝えるアイデアを生み出すコツは? 毎日1つ新しい体験をしてみること! SDGsは身近で切実な課題だ。「明日から自分にできることは何か」を考えた90分だった。

多元的共生社会における
生涯学習を考えるシリーズ第25回

日本の美意識でリフレームする

講演者:
武蔵野美術大学「日本の発想研究会」
メンバー:チョウ・シウン、藤田彩月、横山陽子、酒井章
山崎和彦(武蔵野美術大学教授)
開催日:
2021年3月19日(金)
会場:
オンライン(Zoom)

柔軟な思考で楽しく五感を磨く

四季がはっきりある日本。人々は花を観賞して感性を磨いてきた。そこで今回のもう一つのテーマは「花」に設定された。「日本の美意識でリフレームする」とは、「花をペットにしてみる」など、新たな観点で意味や状況を捉えることだと講師の一人 山崎和彦さんは言う。そんな講師たち5人によるレクチャー後、参加者たちはアルミホイルで花をつくり、作品を発表した。「私たちは花から知らず知らずにメッセージを受け取っている」と語る参加者に、講師の酒井章さんは「深い気づきだ」。オンラインでもワークショップは可能性に満ちている。五感をフルに活用させながらつくったアルミホイルの花は、実に力作揃いだった。

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